2013年1月22日火曜日

外国人が日本で働くためには! 第三回

以前から企画していた新コーナー第三回目です。

前回記事はこちら
外国人が日本で働くためには! 第一回
外国人が日本で働くためには! 第二回 

 日本人が海外で働くためのブログ、エントリーを基本に書いてきましたが、今回はその”逆”で、外国人が日本で働くためには?とう切り口で、日本で働いた経験がある現役の外国人アーティストにインタビューを試みています。
外国人が日本で働くためには何が必要か?日本企業は何を変えるべきか?など大胆にインタビューを行いました。


シリーズ3回目の今日はアニメーターにスポットを当ててのインタビューです。

※ 今回のインタビューは個人への配慮を考え個人名を公開していません。ご了承ください。


-Please introduce yourself and give us a brief summary of your work experience.
自己紹介と簡単な職歴の紹介をお願いします。

I am XXXXXXXXXX, a 4-year experienced character animator. I
have learned 2D animation in France, and worked in big companies like
Framestore in London and Animal Logic in Sydney before working for one
year in Tokyo.

XXXXXXXXXXと言います。
キャラクターのアニメータとして4年の経験があります。フランスで2Dアニメーションの勉強をしました。東京で1年間働く前に、ロンドンのフレームストアやシドニーのアニマルロジックといった大きな会社で働いていました。


-What was your job title and your responsibilities? How long did you work in Japan?
あなたの職種と役割を教えてください。また、あなたは日本でどれぐらい働きましたか?

I was a 3DCG animator, doing character animation on a TV series and a
bit of layout as well.

3DCGのアニメーターをしていました。
テレビシリーズのキャラクターアニメーションとレイアウトも少ししました。

-In general, how did you feel about working in Japan?(or more specifically, pros and cons?)
あなたは日本で働いてみて、どう感じましたか?具体的に長所や短所などあれば教えて下さい。

It was a very good experience, socially speaking. I met nice, humble,
hard-working people, learned to work faster and cut to the chase. But
the general project lacked organization, and from a foreigner point of
vue, efficient communication. People don't speak out their opinions
much here.

日本での生活は非常にいい経験でした。
ナイスで謙虚でよく働く人達と知り合うことができました。仕事を素早くこなすことで締め切りに間に合わせることを学んだのです。でもプロジェクト全般は、外国人の立場から見て、よく計画されているとは言い難い部分もありました。コミュニケーションの点でも効率が良くないと感じました。日本人は自分の意見をあまり主張することがないからです。


-What do you think are the differences between the working styles of Japanese companies and western-based companies?
あなたは日本の企業と欧米の企業のワークスタイルの違いについてどう思いますか?

Mainly specialization and organization. Western companies share the
work more evenly between artists, whose individual skills are used
where it should. Yet they give you a chance to improve within a team
of seniors and juniors, with a more involved lead. All degrees of
skills and experience are important. Also overtime or weekend work is
carried out only when necessary, and remunarated along with holidays.
This way you avoid the burn-out and remain efficient. Japanese
companies employ more polyvalent artists, and it's definitely better
for small projects or commercials. Pipelines are less heavy. And
though the hierarchy is very present, I felt more creativity.

主に、どのように作業に専門性を持たせるかという点と組織のつくり方が違います。欧州の会社は、アーティスト間で仕事を平等に割り振ります。個人間で違いのあるスキルを、それぞれが生かすことができるようにします。その上で、シニア(アーティスト)やジュニア(アーティスト)の混ざったチームの中で、より(スキルを)向上するチャンスも与えられます。そこではリード(アーティスト)がチームにより大きな貢献をします。すべての人のスキルレベルと経験が重要なものとして扱われるのです。さらに時間外の労働や休日出勤は本当に必要な時だけですし、有給休暇もあります。このようなやり方で、(アーティスト)がやる気をなくしてしまうことなく、効率よく作業できるのです。

日本の会社では、(欧州に比べて)よりバラエティに富んだアーティストを雇用しています。パイプラインが軽量なので、小さなプロジェクトやコマーシャルの仕事は、(欧州の会社よりも)はるかに効率良く行えます。(アーティストを管理するための)組織構造は存在しますが、私にはよりクリエイティブに感じました。


-What elements do you think Japanese companies should change to improve the working experience of foreign artists?
外国人アーティストが日本で働くためには、日本企業は何を変える必要があると思いますか? 

Listen to the experience foreign artists can bring and take the best from it.

経験のある国外のアーティストの言うことに耳を傾けて、
最高の部分だけを取り入れるようにすることです。

-What elements do you think are necessary in an artist if he/she wants to work in Japan?
外国人アーティストが日本で働くためには、何が必要だと思いますか? 

Be open. Be assiduous. And most importantly, be humble. But Id' say
that for working in any country.

オープンでいること。働き者であること。そして最も重要なのが、
謙虚でいることです。それは、どの国で働く場合にも当てはまると思いますが。

-Including myself, many Japanese artists have been leaving the country to work overseas. How do you feel about this?
私自身も含めて、多くの日本人アーティストが海外で働くために、日本を離れています。それについてどう感じますか?

I know it's very difficult when you have a family, but it's very
enriching ! We can only improve our work and open our minds when going
to different companies and sharing with different artists.

家族がいる人にとってはとっても大変でしょうけど、
得られるものは大きいと思います!実力を向上させつつより多くのことを吸収できる方法は、いろいろと違った会社にいってみて、様々なアーティストと時間を共有する以外にありません。


-Please give a message to those who are willing to work in Japan or those Japanese artists who want to work outside of Japan.
日本で働きたい外国人、もしくは海外で働きたい日本人に対して、メッセージをお願いします。

If you have the opportunity, go for it, come for the change of scene
rather than the job, don't have too high expectations and enjoy it.

チャンスがあればそれに飛び込んでみることです。
仕事の変化より環境の変化を求めること。期待を大きく膨らませすぎることなく楽しむことです。


以上がインタビューになります。今回のインタビューからDr.D時代の同僚で、現在はアメリカのREEL FXでTD職にあるナカムラタツヤ氏に翻訳をお手伝いして頂きました。

次回はライティング、コンポジットにスポットを当てたインタビューになっています。次回も次回インタビューもお楽しみに!!!

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